ロゴマーク 意味【フレームワークス社】

Visual Identityにおけるロゴマーク・デザインの事例です。
社名変更による新ロゴマーク開発です。

2001年、株式会社フレームワークスと社名変更されたおりに、
株式会社エクゼは、新たな展開を期して、ビジュアル・アイデンティティ
導入されました。

フレームワークス社は、サプライチェーン最適化システムの
インテグレーター(物流事業者)です。物流センター・倉庫管理システムを
中核とするロジスティクスソリューションプロバイダ事業で、
ソフトの開発・販売だけではなくコンサルティングサービスまで
幅広く手がける成長企業です。小さな規模に対して、
顧客は日本を代表する大企業です。その主要な導入先には、日本ビクター、
ヨドバシカメラエルメスジャポン、ダイエー三井物産、パイオニアなどです。

当時、ビジネスでのインターネット時代を迎え、ITを使い物流自体の革新を
図る時でした。インターネットは遠隔地の情報の入手やコミュニケーションの
ための時間・距離を短縮でき、様々なサービスが利用可能だからです。
ところが、データとものの動きの連携では、同期が取れず、
物流そのものを変えることができませんでした。

そうしたなか、物流業界のデファクトスタンダードに近づいている
自社商品を基軸に現行の「e-Logistics」に対する「DIGITAL LOGISTICS」を
打ち出し、物流に関わるビジネスの枠組、フレームワークを構築することを
新社名としたのが、フレームワークス社です。

現代社会の背景にある根本的な問題と関係(呼応)するものがビジネスです。
フレームワークス社の誕生も同様であり、視野の狭い対象療法的な
問題解決(手段)ではなく、本質的な問題解決である「目的」を描くことで、
深い洞察を示すことができ、解釈(評価)のされ方が大きく違ってきます。

ゆえに、そうした内容にふさわしい美的刺激としての
シンボル(ロゴマーク)のビジュアル化を行なっています。

そのシンボルであるロゴマークの解釈(創見)は、
物流戦略による「ビジネスパワーの再創造」であり、そのモチーフは、
ギリシア哲学の「ウロボロス」です。


(図:八坂書房・世界シンボル事典)

ウロボロスとは、自分の尾を呑込む、輪になったヘビまたは竜(ドラゴン)の
ことで、その終わりが始まりとなる形から、「生命の継続」、「永遠性」、
「宇宙の統一」などの意味をも持つようになった記号論的な竜です。
つまり、この竜は、自然や宇宙のあり方、大きな世界を表現しています。

不要なものを飲み込み消失させ、真に必要とされるものを生みだされていく、
ダイナミックな永遠、循環、調和(最適化)、つまり、物流としての生命力、
創造力をシンボライズするものとして、ウロボロスというモチーフを
使っています。

物流や流通チャネルの全体最適のための企業連携の仕組みサプライチェーン
勝ち残りの条件、「戦力の集中」「継続的な補給」「迅速な撤退」なども
象徴できるものです。

自然のダイナミックな摂理を、フレームワークス社のビジネスパワーの再創造と
むすびつけることで、その価値の発見を促す本質的把握を示し、
第一印象を良くするだけに終止する美的シンボルとは一線を画しています。

さらに、即感印象としても、リンク状の形態が、物流を、強く表し、
さらに、シンボルバリエーション(上部ロゴマークの背景パターン)をくわえ、
シンボルのもつテーマを、より印象強く表出したグラフィックも用意しています。
名刺、封筒をはじめアプリケーションデザインにおいても
知的で高い信頼感を表出するデザインスタイル、VIデザインシステムを
構築しています。

何が本当に素敵なのか、何が本当に大切なのか、
何が真意(目的)なのかを、解釈させることで、
混乱していたものが、整理され、訴えるべき新たな解釈内容を
明確にすることができます。さらに、視覚の「美」を利用することで、
その魅力を理屈抜きで輝かせます。
美は、物事の解釈を書き変える刺激であり、変化の起点・始点になってくれます。

つづく(別事例です)・・・・・・・


同じ内容ですが、デザインがよく分かるこちらのページもご覧ください。


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